日本の未来を考える

代表城間波留人の創業日記

息子の1歳の誕生日に20年後の日本を考えてみた

本日、3人目の息子が1歳になりました。そんな彼が20年後の2032年、成人を迎える時の日本はいったいどうなっているのか。そして、その状況を想定してどのように教育していけば良いかを考えてみました。


① 経済発展中心から社会問題解決の時代へ

前回の日本国家に起こる危機を書いたブログで書いたように日本は、50年後には総人口が約3割減り、労働人口が約5割減り、高齢者が約2割増えると予測される本格的な少子高齢化社会を迎えます。


この現象は、日本だけではなくドイツ、フランス、イタリア、オランダ、スウェーデン、スペイン、ポルトガル等の先進国でも同様に起こります。この問題を考えるにあたって、経営コンサルタントのドラッカーが書いた「ネクスト・ソサイアティ(2002年著)」を読んでみると、


この40年あるいは50年というもの、経済が主役だった。これからの20年あるいは30年は、社会が主役になる。少子高齢化は、そのまま社会的な問題の発生を意味する。


と10年前に書かれた本の中に正に今我々が直面している大きな社会問題を指摘していました。つまり、人口構造の変化が次の社会を見据える上で最も大きな変化だと。


もちろん、世界に目をむけ新興国を含めた世界人口で考えれば増加していくので、その世界においては経済発展を中心に考えていくことで成り立ちます。しかしながら、国内に目を向けると人口減少で経済規模が縮小していく成熟社会においては、この構造変化によって起こる社会問題を解決していく仕事が主流になっていくでしょう。


② 営利企業組織とNPO(非営利組織)の目指すべきミッションが同期化する

僕の親友にVery50という教育事業のNPOを運営している男がいます。彼は、週末を中心に英語をはじめ、政治経済等の授業を安価に提供し、そこで集めたお金をバングラディッシュ、インドネシア、ネパールといった国の社会問題を解決する起業家や事業の仕組みに投資をしています。
 

彼の持つ強い社会問題意識のもとに多くの学生やボランティアスタッフが集まり、運営をサポートしてくれていると聞きます。一方で、更に活動を発展させるためには事業として成り立たせ、スタッフにもそれなりの給料を払っていきたい、という問題も抱えています。
 
 
他方で、僕はメディウィルという営利企業を経営し、事業として成り立たせるためにお客様に満足のいくサービスを提供し対価を頂いて、6人の社員の生活を支えています。ところが、医療業界という公共性の高い業界で仕事をしていると、様々な社会問題に気付き、悩むようになってきました。


そんな2人が話をしだすと実はほとんど同じような問題意識を持ち、目指す方向は類似していることに気付きます。ただ、組織運営のアプローチが違うだけなのです。


近い将来、営利企業とNPO(非営利企業)の目指すべき方向性が同期化してくるのではないかと考えています。


③ 少子高齢化時代を支える知識教育と医療が鍵

モノを大量販売する時代には製造業が中心のため、工場で働く肉体労働者が中心の社会でした。モノが飽和し、サービス業が中心となってくると知識労働者が増え、インターネットが普及してきた現在は、webエンジニア、webデザイナーをはじめ専門知識労働者といった新たな仕事が生まれてきました。


モノが売れなくなるとどうしても工場労働者の雇用は減らざるを得ませんが、一方で専門知識労働者が増えると「継続的な知識を勉強する」といった知識教育産業が生まれてきます。例えば、セミナーに行って勉強したり、本を読んだり、コンサルタントに依頼したりといったことが挙げられるでしょう。


人口減少の中でも、こうした「継続的な知識」を提供する教育産業は今後重要性を増し、特に社会問題を解決するような教育の場はこれから益々求められていくでしょう。同時に、高齢者が増える社会においては、高齢者向けサービス、特に医療、介護産業は需要が高まっていきます。


息子が20歳になる2032年の日本の未来。我々現役世代が社会問題に真摯に向き合い、「問題解決型」の仕事をすることで、新たな未来が開ける可能性はありそうです。


クリニック専門のホームページ作成/ホームページ制作で日本一を目指すメディウィル

日本の未来を考えるブログ 第一話 ~日本国家に起こる危機~

皆様のご支援のお陰さまで、本日2月1日からメディウィルも7期目に入りました。多くの仲間達、家族、お客様に支えられ世の中のお役に立てるサービスができる体制が整って参りました。


2012年は、税と社会保障に関する素案も国会に提案され、医療介護業界においては診療報酬の同時改定、日本国家にとって今後を左右する極めて大事な1年になりそうです。


まず始めに今日本は一体何が起こっていて、今後どのようなことが起こり得て、そしてそのためには何をする必要があるのか、について整理していきます。実際に現実を直視すると暗い話になりますが、しっかり理解した上で打開策を考えてできることから具体的に実行していく一年にしたいと思ってます。


① 今一体日本は何が起こっているのか?

2012年1月30日に国立社会保障・人口問題研究所から衝撃の将来推計人口結果が発表されました。その内容によると50年後の2060年の日本の人口は8,674万人(現在の1.28億人から32.3%減少)、生産年齢人口(15-64歳人口)が4,418万人(現在の8,173万人から46%減少)、65歳以上の高齢者の比率が39.9%(現在の比率23%から17%上昇)になるということです。


この推計は一体何を意味するのでしょうか。簡潔に言えば、日本の総人口が約3割減り、労働人口が約5割減り、高齢者が約2割増えるということです。


総人口が減ることによって、日用品を中心とした国内の消費が減り経済規模が縮小し、内需に依存している企業の商品販売量が減ることで業績が悪化し、その結果給料の削減あるいは雇用の削減といったリストラが進むでしょう。同時に国に納める法人税が減少し、個人所得も減ることから所得税も減り、給与が減少することによって医療・介護給付の財源となる社会保険料も減ります。


こうした事態を危惧して、人口が増加しつつ世界人口の約6割のおよそ40億人の人口がいるアジアを中心に展開し実績を出しているユニチャームのような日本発のグローバル企業がありますが、まだこうした企業は一部です。


上記のように企業業績が悪化すると国家財政の法人税収、所得税収が減る一方、高齢化が進むと年金をはじめ医療介護給付といった社会保障費の財政負担が増加し支出が拡大します。実際2011年度の日本のお財布状況(一般会計)は、収入が約41兆円に対し、支出が約95兆円で、差額分は借金で埋め合わせており次世代である我々の若者世代にツケがまわされている状態です。こうして積み重なった総債務は約1,000兆円に達し、今後も増える一方です。


日本の1年間の経済力を表すGDPが約500兆円です。借金の総額がGDPに対して約200%ある国は、日本が唯一で、昨今大問題になっているギリシャでもGDP対比約150%だったことを考えると、如何に日本の借金総額が多いのかが分かります。


② 今後どのようなことが起こるのか?

このまま借金依存の状態が変わらずに総債務が増え続けると、財政悪化を懸念しMoody's、S&Pといった国際的な格付け機関が日本国債の格付けを下げる、ヘッジファンドを中心とした金融市場の大量の売り等をトリガーに日本国債が暴落することが起こるでしょう。日本の国債は約90%以上を国内の銀行や保険・年金基金、一般政府、公的金融機関、中央銀行等が保有しているので大丈夫だという論調もありますが、金融市場は冷徹なので不安心理を突かれると暴落するのはあっという間です。


その結果、保有している国債価格の下落による損失を金融機関が被る事になり、補てんが主になる守りの経営になるためリスクを取り辛くなります。従って、企業に対する貸し出し意欲が減り貸し渋りが起こる連鎖になります。同時に債券価格が下がると金利が上昇するため、借り入れられる企業も利払い負担が増加し、積極的な設備投資をし辛い状況に追い込まれます。運転資金を借り入れに依存している企業は追い込まれ倒産する企業が増え、設備投資を抑制され成長の機会を失するため雇用に悪影響が出て失業率が上昇してきます。個人に関しては、特に変動金利で借りている住宅ローン金利が上昇して、利払い費用負担が増加し家計に悪影響を及ぼすでしょう。


一体いつ起こるのか?個人的にはいつ起きてもおかしくないと日々感じています。日本の家計金融資産1,470兆円から住宅ローン残高170兆円を引いた約1,300兆円が預金にあるとして、日本の総債務1,000兆円を引いて残るのが300兆円。仮に毎年約60兆円ずつ借金が増えるとすると5年で底をつきます。


③ どうしたら良いのか?

まわりくどく御託を並べましたが、日本国家の経営者になったとしてシンプルに考えると、1)いかに収入を増やすか、2)いかに支出を減らすかということに尽きます。


一つ目の収入をどのように増やすかという点に関して、現在政府が取り組んでいるのが消費税の増税です。消費税収は現在約10兆円で、景気に左右されずに安定した財源として確保できるため今後の収入増を考える上で欠かせない政策です。1%上げると2~2.5兆円の効果があるため、2014年4月1日より現行より3%上げた8%にすることで約7兆円のプラス、2015年10月1日に10%にすることで約12兆円の増収効果が見込めます。


消費税に関しては政治家の仕事になりますが、法人税、所得税収を増やすのは企業活動を担う事業家たちの役割になってきます。企業業績がよくなり利益が上がれば法人税収は増え、また雇用を増やし賃金を上げられれば所得税収も増えます。企業経営者である僕が国家財政に貢献できるとしたら、売上利益を拡大し、雇用を増やし賃金を上げていくことだと最近改めて覚悟を決めました。個人的には、メディウィルの事業活動を通じて貢献していきます。


二つ目の支出をどう減らすかという点に関して、最も大きな課題の一つが歳出(一般会計)の約3割を占める社会保障費です。冒頭にあった高齢者が2割増えていくことで、年金、医療、介護といった社会保障費の負担が年々増します。一方で、労働人口が5割減るということは、経済活動を行って稼ぐ人が半減するため税収が大幅に減り、同時に高齢者を支える社会保険料が不足し、現行の体制が成り立たないことを示唆しています。


2011年度の社会保障給付は、年金は53.6兆円、医療費33.6兆円、介護福祉その他20.6兆円で合計約108兆円となっています。その財源は59.6兆円が社会保険料、29.3兆円が国税(いわゆるこの部分が一般会計の社会保障関係費にあたります)、その他(地方税、等資産収入)で構成されています。つまり、財源の6割を占める社会保険料の元手となる労働人口が半減すると給付が支えられなくなる構造となっているわけです。


そこで掘り下げたいのが、増え続ける社会保障給付をどのようにして抑制していくか、という課題です。年金が最も大きな割合を占めますが、個人的に医療介護関連の仕事をしているため、医療保険費、介護保険費に焦点を絞って次回以降現状を踏まえて皆様と対策を考えていきたいと思います。


2012年2月1日
有限会社メディウィル
代表取締役社長
城間 波留人

参考リンク
国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口
http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/newest04/point.pdf

財務省 日本の財政を考える
http://www.zaisei.mof.go.jp/

財務省主計局
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2012/seifuan24/yosan005.pdf

産業構造審議会 新産業構造部会 中間整理案
http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/shinsangyou/004_04_02.pdf

資金循環統計(2011年第3四半期速報)
http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf

住宅ローンの貸出残高
http://www.jhf.go.jp/about/research/loan_zandaka.html

税と社会保障の素案
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/seihu_yotou/soan.pdf

クリニック専門のホームページ作成/ホームページ制作で日本一を目指すメディウィル